NPO法人SAPでは、今年3月から、権利擁護についての会議や勉強会を行ってきました。今では権利擁護会議という名称で月1回定例会議を持ち、障害者の地域生活について話し合っています。
そのメンバーが中心となって、令和4年11月24日(木)に、NPO法人京都頚髄損傷者連絡会会長の村田惠子氏を講師にお迎えし、勉強会を開きました。
村田さんには、女性障害当事者として、女性障害者が直面する複合的な差別についての理解、国連権利委員会から権利条約中間審査において指摘を受けた点、日々の暮らしの中で女性障害者が直面している具体的な差別・被害事例についてお話しいただきました。国連からの指摘によって明らかになった、日本における障害のある女性に対する制度や配慮の不足について、また、女性障害者の生活上の困難、性暴力、ハラスメント被害の実態について、初めて知ったという参加者も多かったようです。
講義をうけて、参加者同士で語り合う時間を持ち、いろいろな意見に耳を傾けることで、より理解を深める一歩になったと思います。声を上げにくい小さい声は、多数決の中ではまぎれて消えていってしまいます。一つ一つの事柄に誠実に向き合って、共に考え行動できる関係を作っていきたいと思っています。
谷佑美子